徳を尚ぶこと学・知・金・権より大なり

平成27年度第2回中日本生涯学習センター概論講座(ゴールデンウィーク講座)資料より転載させて頂きます。

私は、三日目の特別講話にて三宅敏行先生のお話で、先生が高校卒業後すぐに就職された時に、伯父さんが三宅先生にかけてくれたお言葉にとても心を打たれました。

~~~~~~~~~~~~以下転載~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

「4年後に大卒の同級生が入社してくる。お前より高い学歴で高い給料をもらう。でも、30代から40代を過ぎれば、学歴ではなく実力がものをいうようになる。60代から70代になり退職すると高い給料もなくなり、偉い役職もなくなる。それに比べたら、その年代を過ぎてからも、人が集まってくる人物になった方がいい。今日からのお前の生き方が人生をきめる」

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このお言葉は、三宅先生の伯父さんが入社したてで若かりし時の三宅先生に、廣池千九郎博士の言葉の、「徳を尚ぶこと学・知・金・権より大なり」を伝えたかったのではないかと思いました。

ここでいう「徳」とは、道徳的な行いと心づかいを日々の生活で積むことによってつくられる道徳的能力、つまり品性のことです。品性は、人間の他の力、すなわち学力、知力、金力、権力などの中心にあって、それらを生かす根源的な力のことです。

私たちは多くの方々がテレビや新聞の操作された情報に振り回され、品性の大切さを忘れております。学力、知力、金力、権力などを獲得しさえすれば、幸福になれるものと誤解しているのです。確かに学力、知力、金力、権力などは人間生活のうえで必要な要素です。

しかし、それらの力を正しく生かす品性が伴わなければ、一時的な成功は得られても、永続的な幸福を生み出すことはできません。歴史上の数々の出来事によって明らかなことです。

私たちの人生を実り豊かなものにするためには、お金や名誉や地位では得られない真に幸せなものにするには、根本である品性をたえず向上させることが重要なのですね。

モラロジーの五大原理には、1.自我没却、2.慈悲の心、3.義務先行、4.伝統報恩、5.人心救済がありますが、その中でも5.人心救済がとても大切なようです。

私は、モラロジーにご縁を頂いてからまだ僅か3年余りです。モラロジーとは何かを、論文や関連書籍で学ばせて頂いているところです。お陰様で目から鱗が落ちる内容が多く、日々感動と感謝の日々を過ごさせて頂いております。

最近は、家内と共にそれぞれにご縁がある方々の5.人心救済に試みておりますが、ここで、とても大きな壁を感じました。確かに、1.自我没却2.慈悲の心3.義務先行4.伝統報恩もなかなか「おいそれ」とできるものではありません。しかし、5.人心救済は他の4原理に比べとてもハードルの高いものだと気付かせて頂きました。

1.自我没却

2.慈悲の心

3.義務先行

4.伝統報恩は、難しいことであっても自分が実践するかどうかの問題ですが、

5.人心救済は、その自分の他に相手が関係します。

自分がいくら分かっていたとしても、相手に伝わらなければ人心救済とは言えません。更に、利他心で相手に対して犠牲を払わなければできません。私は、ずっと「人心救済は利己心が強いとなかなかできない」と思っておりました。

しかし、最近になって人心救済について大きな気付きを頂きました。書籍「モラロジー概論」の80ページに記載されておりました己利の体得の説明です。

己利の体得によって利己心が強い私にもできるのではないかと思い始めました。因みに、己利とは目先の利益にこだわらず、みずからに真の利益をもたらすことを言います。

つまり、人心救済は相手の為に行うのではなく自分の為に行うということです。相手の為ばかりに犠牲を払って自分が不幸になるのは辛いですからね。しかし、本当の人心救済を本気で行えば、それは自分を助けてくれることになる訳です。

廣池千九郎先生も、5.人心救済をしなければ、いくら1.自我没却 2.慈悲の心 3.義務先行 4.伝統報恩をしたとしても“最高道徳(質の高い道徳)”をしたことにはならないと文献にておっしゃっておられます。つまり、皆様もご承知の通り、“最高道徳”をしなければ、開運は得られません。しかし、上記の己利の体得に気付くことが出来れば、「一回本腰を入れて“最高道徳”をやってみよう」というお気持ちになるのではないかと私は思いました。

私達が生きているこの社会は、人間社会です。どんなに有能な方であっても一人で生きている方はおりません。

お互いに助け合って生きていくのが人間社会の基本です。

これからも自分が助かるためにも精一杯人助けしていきたく思います。

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